早めのカビ対策で発生を防ぐ

少しずつ暖かくなり過ごしやすくなってきましたが、それはカビにとっても同じです。
湿度と温度が上昇しカビが発生しやすい梅雨の時期を迎える前に、カビが発生しにくい環境にしておくことでカビによる被害を抑えることができます。

衣類、カーテン、ラグなどの布製品、靴やバッグ等の革製品、また、カメラや望遠鏡等の機材や精密機器などは、一度カビが生えてしまうと、その除去は非常に面倒です。

カビの除去には思った以上の時間とコストがかかります。また、カビが原因で物を処分しなければならないことも…。
カビが生えてからでは遅いので、本格的にカビの発生が心配になる前にお部屋のカビ対策をはじめることをおすすめします。

カビの生育条件

まず、カビが発生する条件を確認しておきます。
カビが生育する為の主な要素は下記の通りです。

  • 水分
  • 栄養分
  • 温度
  • 酸素
  • 時間

カビは0-40℃で生育可能で、25-38℃が生育に最も適した温度です。
また、湿度は60%以上が生育条件となります。

カビの生育条件の詳細については下記ページを参照してください。
防湿庫の設定は何%にしておけばカビが発生しないの? カビについての基礎知識 カビ生育編

参考例として、東京の2017年4月~8月の平均気温(括弧内は平均最高気温)と平均湿度は下記の通りになります。

2017 平均気温(平均最高気温) 平均湿度
4月 14.7℃(19.9℃) 66%
5月 20.0℃(25.1℃) 72%
6月 22.0℃(26.4℃) 73%
7月 27.3℃(31.8℃) 78%
8月 26.4℃(30.4℃) 83%

東京の場合、5月から平均最高気温25℃、平均湿度も70%を超えてくるので、5月以降はだんだんとカビの生育に適した温湿度の条件が整ってくることになります。

春からはじめるお部屋のカビ対策

カビの生育の最も適した条件が整う前に、可能な限り存在しているカビとその栄養分を取り除いておくことで、温度と湿度が上昇してもカビが発生しにくい環境になるようにします。

カビはあらゆるものを栄養としますが、ホコリや汚れも栄養の一つになります。
温度や湿度が上昇する前の時期に、カビが生えやすいものからホコリや汚れを除去しておくことで、カビの生育条件要素を少しでも減らしておくことが重要です。

また、カビの栄養分となる汚れを落とした後は、継続的に除菌とホコリの除去、ならびに除湿と換気を行いカビが発生しにくい環境を保つようにしてください。

対策1 カビの栄養となるホコリや汚れを除去する

布製品や革製品の汚れ落とし

布製品はカビが生えやすいものの一つです。
クリーニングに出さずにクローゼットに収納した服に、カビが生えてしまったという経験がある方も多いのではないでしょうか。

今の時期に特におすすめなのは「カーテン」「ラグ」「ソファーカバー」等の大きな物の洗濯です。

大きな布製品の洗濯

衣類と異なり、カーテン等の大きな布製品を日常的に洗濯を行っている方は少ないのではないでしょうか。
梅雨を迎える前に洗濯して、しっかりと乾燥させておけば、汚れたままの状態と比較してカビが発生しにくくなります。

また、今の時期にあまり使わない靴や使用頻度の低いバッグ等の革製品は、汚れを落としてから風通しの良い場所で乾燥させておきます。
特に寒い時期に活躍したブーツを手入れしてから収納するのに、春は絶好のタイミングだと思います。

タンス・キャビネット・クローゼット・押入れ・靴箱など収納スペースの掃除

タンスや押し入れなどの収納スペースは、換気ができないことがほとんどなので、特にカビが発生しやすい場所です。

タンス、クローゼット、押入れ等の中のものを一旦取り出し、掃除機などでホコリを取り除いてください。
なお、水で濡らしたぞうきんは湿度上昇のもととなるので、使用する場合は必ず固く絞ったものを使用してください。

手袋を使用しての雑巾がけ

拭き掃除後は、除菌スプレー※を使用して全体に噴きかけます。
※消臭スプレーや除菌スプレーにはカビに効果がないものもあります。必ずカビに効果があるスプレーを使用してください。
消毒用のエタノールを噴きかけても問題がない場所であれば、エタノールを使用すると効果的です。

作業の際は、天気の良い日を選び、窓を開けて、扇風機を回すなどして換気を心がけてください。また、マスクと手袋の着用も忘れずに行ってください。

掃除後はしっかりと乾燥していることを確認してから、収納していたものを戻してください。
乾燥の際、押入れやクローゼットは、扇風機を使って、強制的に風を送り込み、空気の流れを作ってあげると乾燥が早くなります。

また、収納していたものを戻す際は、カビが生えていないかチェックすることも重要です。
カビが生えていた場合は処分するか、カビをしっかりと取り除いてください。
そのまま戻すと、最悪の場合、他の収納物にカビがうつることもあります。

なお、タンスやキャビネットの裏は、通気性が悪くカビが発生しやすい場所ですので、掃除を忘れずに行ってください。

対策2 カビが発生しにくい環境を保つ

ホコリや汚れ、カビを一度落とした後は、定期的に防カビを行うことで、カビの発生しにくい環境になるよう心がけてください。
市販の防カビ(抗カビ)スプレーやシートなどを定期的に使用して、カビが発生しにくい環境を保ってください。

布製品にスプレーをかける

また、除菌後は除湿器を使用したり、換気をするなどして、十分に乾燥させることも忘れないでください。

今の時期にカビを減らしておくと安心

空気中のカビを0にすることはできませんが、本格的にカビが生育しやすい条件が整う季節の前にカビ対策をしておくことで、本格的なシーズンを迎えた時のカビによる被害を抑えることが可能です。

一般的な住宅空間には、どのくらいのカビが潜んでいるのでしょうか。空気中には、おおむね数10〜1,000個程度のカビ胞子が浮遊しています。
~略~
ハウスダスト(ホコリ)の中のカビ濃度については、我々が様々な住宅で調査をした結果、平均でダスト1gあたり約140個のカビ胞子が含まれていました。

上記の通り、ホコリ(ハウスダスト)1gあたり約140個のカビ胞子が含まれているという調査結果もあります。
また、別の調査では一般家庭のハウスダスト1g中に約3万個の黒カビが存在しているというデータもあります。

ハウスダストの中はアレル物質となるダニ、カビ、菌のすみかです。
平均的な一般家庭のハウスダストを調べると、1gの中にダニ約2,000匹、黒カビ約3万個、細菌約800万個が検出されました。

また、部屋に存在するホコリが増えると、空気中のカビの量が多くなる傾向があるとのことです。

気温と湿度が上昇する前の今の時期に、一度カビ対策のホコリや汚れ落としと防カビを行い、本格的なカビのシーズン到来を前に、早めの対策をしてみてはいかがでしょうか。

当サイトは防湿庫D-strageの公式ブログです。

防湿庫で保管することで、大切なものをカビや湿気によるトラブルから守ることができます。
カメラやレンズだけでなく、時計などの精密機器、布製品や革製品等の保管にも是非ご利用ください。